趣旨
喫煙とそれに伴う受動喫煙による健康被害は、肺がんをはじめとして口腔咽喉頭がん、食道がん、膀胱がんなど多くのがん・心血管系疾患・呼吸器系疾患および歯周疾患など全身の健康に影響を及ぼすことが明らかになっていることから、私たち医師・歯科医師・薬剤師の保健医療専門職は、連携して県民の禁煙支援を行います。
たばこの害に関する正しい知識を普及させるために、地域および職域での禁煙支援活動を行います。また、喫煙の本質は「ニコチン依存症」であることから、医療機関や薬局において禁煙指導および禁煙補助剤による支援を行います。
県歯科医師会の歯科医院における禁煙支援事業
現在、全世界の様々な分野において喫煙の為害性・禁煙の必要性が叫ばれています。日本でも健康増進法が制定され、禁煙や分煙が法的にも進められるようになりました。歯科の分野においても、喫煙が歯周疾患の最大のリスクファクター(危険因子)であることが明らかになっています。21世紀の県民の健康づくり運動「元気県ぐんま21」においても、平成22年までの数値目標として「喫煙と歯周病に関する正しい知識を持つ人を100%にする」としています。しかし未だ残念ながら、このことが一般の方々に周知されているとは言えません。
こうした現状から群馬県においても、各歯科医院レベルで、患者さんに対して禁煙に関する情報提供を行い、患者さん自身が禁煙しようとする気持ちをバックアップしていく「禁煙を支援する歯科医院事業」を推進します。これを機に、地域住民と密着した歯科医院として、健康情報を発信する基地となり、患者さんの全身の健康を考える新たな一歩を踏み出していただきたいと思います。